付喪神
デザイン部門グランプリ
山口 空叶夢 様
文化服装学院
3Dデータ
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作品説明(エントリーシートより)
アップサイクル、サステナブルの廃棄予定であったものに手を加え、価値をつける考え方が、長年使われたものに精霊や霊魂が宿るという、日本に伝わる「付要神」伝説を彷彿とさせました。絵巻物「付喪神絵巻」では、廃棄された器物たちが腹を立てて夜に妖怪となり一揆を起こしたと記述されております。この考え方はそのまま捨ててしまうには惜しい、無駄にしてはいけないという日本独自の「勿体無い」文化もといサステナブルな思考に結び付きます。
僕は今回ブックオフの古着を使って古着に宿る付喪神を表現しました。
古着を、ハサミを使って全て手作業で細かく刻んでおります。
刻んだ後の古着は水溶性シートに挟んだのちミシンをかけることで1枚の繋がった生地へと姿を変えます。
様々な素材や色の生地を組み合わせることによって、グラデーションや細かい色の違いを点描画の要領で表現しました。
余った古着は全て開繊反毛という工程にかけました。
開繊反毛とは衣服を繊維の状態に戻すことです。
埃のような細かい繊維状態になった古着は全て中綿に使用しています。
開繊反毛は株式会社旭タカロン様に依頼しました。
50着分の魂がこもった1着です!